ハウス栽培の方では、根はりをよくするために水を与える。 しかし、これ以降は一切水を与えない。これが甘い実をつける秘訣なのだ。 達也「でかくなれよー」 一本一本に愛情をそそぎ定植する男達。 今までと同じく、村の自然の恵みを受けて育てる露地栽培と、 ビニールハウス内で育てる新たな栽培。 果たして、甘くて大きな実をつけることは出来るのか?
定植から2週間が過ぎた。 露地トマトは順調に育ち、苗の高さは90cm。 さらに、所々に直径3cmほどの青くて小さな実もついていた。 一方、ハウストマトの方は、高さ70cm。 まだまだ実はつけていない。 達也「これで本当に大丈夫なのかな?」 心配になる達也。
ところが、その後の生長に大きな変化が現れる。 ハウス栽培のトマトはぐんぐんと生長し、露地栽培よりも高く伸びたのである。 そして、直径2.5cm程の実もつけるようになった。 どうしてこのようなことが起きたのか? その秘密は、トマトの茎に生えている「産毛」にあった。 ハウストマトの茎にはびっしりと産毛のような物が生えている。 それに対し、露地トマトの茎にはまばらにしか生えていない。 この産毛状のものを「毛茸(もうじ)」という。 実はこれが、トマトにとって最も大切なものだったのだ。