3月下旬、そんな巣箱に飛んできたのは、フクロウ科の仲間のオオコノハズク。
日本では「ミミズク」と呼ばる、羽角を持つタイプ。
県によっては絶滅危惧種に指定されている鳥で、体はフクロウの半分ほどだが、同じくネズミなど食べ樹洞を寝ぐらにする夜行性。
270℃回転できるという首を廻し巣箱内を入念に観察していた。
訪れたのは恐らくオスで、メスを呼ぶように鳴いていた。

この巣を共に気に入る相手が来れば、産卵、子育てとなる。
30分ほど滞在し、どこかへ飛び立っていった。
物件決めの期限は繁殖開始のピークとなる5月。
無事パートナーをここへ呼び込み、住み着いてくれるか。

初来訪から3日後。再び、オオコノハズクがやってきた。
相変わらず、懸命にメスを呼び込むため鳴いている様子。
だが、滞在時間が40分を経過すると、また去って行った。