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番組向上への取り組み

放送番組審議会

2013年7月番組審議会概要

第470回日本テレビ放送番組審議会は、7月3日と10日放送の水曜ドラマ『Woman』に関しての合評が行われました。

ドラマ『Woman』は、貧困にあえぐシングルマザーが愛するわが子のため、命を懸けて生きていく物語です。シングルマザーの抱える問題や苦しみを世の中に広く伝えるだけでなく、これから家族を作る世代や若者たちへの応援歌となるようなドラマを目指しています。

A委員:
色々な問題提起をはらんだ骨太な作品だと思った。「死別」のシングルマザーと「離別」の人では意識が違う気がするが、「離別」の人の抱える問題なども、どこかで見えてくると良いと思った。ただ、あまりにも不幸続きでちょっと陰惨な気持ちになった。見ている人たちに「子育ては素晴らしいことで、育てていて良かったな」と思える展開になっていくと良いと思う。
B委員:
密度が凄く濃くて、素晴らしい。衣装などの細かい部分でも、そのリアルさに圧倒される。また、満島ひかりさんから目が離せない。とても魅力的で、満島さんに全体が食われてしまうくらいの迫力があると思う。
C委員:
細部までリアルに丁寧に描いているので、ドラマ自体に説得力がある。余り民放に出ていなかったベテラン俳優の小林薫さん、田中裕子さんのキャスティングも含めて、凄く良いと思った。
D委員:
テンポの良いドラマが多い中で、重いテーマに取り組みながら「間」を大切にして、心の動きを見せているところが良い。シングルマザーの大変さを出すだけではなく、人間回復的な「もっと心を取り戻そう」という事も促してくれているのかもしれないと思った。ただ、「シングルマザーとして生きていくためには、風俗か再婚しかない」というのは違うと思う。一生懸命頑張っている人たちも沢山いるのに、言い切ってしまっていいのかという気持ちになった。
E委員:
シングルマザーの厳しい生活を通して、家族、親子、母の愛、命などを取り上げる一方、現代社会が抱えているひずみ、社会問題と真正面から向き合って作った骨太で見応えのある良い番組だと感じた。そして、もう少し明るさも欲しい。健気に一生懸命生きている母親なのに、病気の話、子供の発育の問題と、あまりにも不幸な感じで暗くなってしまう。また、死んだ夫の家族のことが出てこないのは、ちょっと不自然な感じがした。
F委員:
日常生活をドキュメンタリータッチで描いていて、いたずらに感情移入せず、ちょっと突き放した感じで場面転換を速くしている。それがかえって人の心を打つ。淡々と描くことで、非常に強烈な印象を与える感じがした。また、子役の女の子が8歳だとは信じられない演技をしている。場面転換が早くて、過去の話が出てきたり夢の場面が出てきたりするので、ごちゃごちゃになってしまう時もあった。
G委員:
脚本がとてもしっかりしていて、1人で子育てすることの困難さへの目配りが良く出来ていると思う。いくつかの伏線が張られていて、それがどう回収されていくかが気になる。
H委員:
設定だけのありがちなドラマにしないという作り手の矜持を感じた。暗くて地味に思われがちだが、実は贅沢でゴージャスなドラマだと思う。予想を裏切る展開も連続ドラマの醍醐味であり、最後までこのまま魅了し続けていって貰いたい。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

番組担当者
「シングルマザーが並みの生活をするには、風俗か再婚しかない」というのは作り手のメッセージではなく、登場人物の1人の考え方の一面をセリフにしたもので、誤解が無いようにして頂きたいと思う。

このドラマを作るにあたっては数年前から色々と取材をしており、例えば役所の対応も実際にあった事実の描写である。絶望的なドラマにするつもりは無いので、御安心いただきたい。