作品解説

《タデウシュ・ド・レンピッキの肖像》

Portrait de Tadeusz de Lempicki

《タデウシュ・ド・レンピッキの肖像》の画像

1928年/油彩・キャンヴァス/1930年代美術館蔵

© 2010 Tamara Art Heritage Licensed by MMI
Photo Collection Centre Pompidou, Dist. RMN / Droits réservés / distributed by DNPartcom
ADAGP & SPDA

男は黒く大きなコートを着て、手にシルクハットを持っている。外出しようとしているのだが、あたかも妻であるレンピッカに別れを告げているかのようである。レンピッカは結婚指輪をはめた夫の左手を、未完のままで残すことにした。実際、タデウシュはこの絵のためにポーズをとった時に、タマラと離婚の瀬戸際にいたのだ。レンピッカが描く男たちは大体において暗いトーンで描かれており、そこにはノスタルジーと不安が込められているかのようだ。(E・B)

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