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ストレッチ の科学
第1181回 2013年6月9日


 日頃悩まされる「肩こり」と「腰痛」。そこで、注目されているのが「ストレッチ」。体を柔らかくすることが健康に役立つと人気を集めているんです。今回は、肩こり・腰痛対策になる正しいストレッチを科学します!

 ①突撃!隣のストレッチ!自己流でも体は柔らかくなる?
 ②腰痛&肩こり対策の「正しいストレッチ法」とは?
 ③体の柔らかさを持続させる方法とは?

①突撃!隣のストレッチ!自己流でも体は柔らかくなる?

 ご家庭で行っているストレッチは、体を柔らかくするために役立っているのか?ストレッチの指導を行っている専門家に同行してもらい正しいストレッチなのか判定してもらいました。
 まずは体が硬いというお母さん。自分では伸ばせないため、娘さんを手伝わせかなり強引に伸ばしていきます。この方法は…「×」続いて、お父さん。普段お風呂上がりにやっている太ももを伸ばすストレッチ。こちらも判定は…「×」。
 その後も「×」が続出!全部で5件のお宅を訪問して10人のストレッチをチェックしましたが、正しいストレッチができていた人は1人もいませんでした!専門家によると、ストレッチには2つの種類があり、1つが体を柔らかくするためのもの。もう1つが運動前の準備運動のためのもので、協力してもらったみなさんは、反動を付けてストレッチをしている人が多かったんです。反動をつけると筋肉の反射が高まり硬くなってしまうこともあり、体を柔らかくするためには向かないのです。

所さんのポイント
ポイント1
体を柔らかくするストレッチは反動をつけてはダメなのだ!

②腰痛&肩こり対策!「正しいストレッチ法」のポイントとは?

 体を柔らかくするためにはどんなストレッチが効果的なのか調査!集まってもらったのは体の硬さに悩む男女3人。まず、どのくらい硬いのか立位体前屈で調査します。結果はみなさんかなりの硬さ。原因は、太ももの裏側にある「ハムストリングス」という筋肉。ハムストリングスが硬いと腰で曲げようとするために負担がかかりやすく「腰痛」になりやすいとのこと。そこで先生にハムストリングスを柔らかくする正しいストレッチを指導してもらいました!
 先生の指導のもと正しいストレッチを行った結果、“1つの重要なポイント”で平均「12.3cm」も柔らかくなったんです!その正しいストレッチの方法とは…

 1.前のハムストリングを伸ばす
 2.前の足を残し後ろの足をお尻ごとずらす
   ※前のハムストリングスが伸びてくるのを意識し、腰をそらさないように注意!
 3.前の足のつま先をあげる
 4.この体勢を30秒間キープする! ※ここが重要ポイント!
 5.反対の足も同様に行う
 6.左右30秒を1セットとし、3〜4セット行う
※無理に強く伸ばしすぎると筋肉を痛める危険があります。1セット目は6割くらいの強さで、セットを重ねるごとに強度を上げていく。

 続いて「肩こり」対策のストレッチ法をご紹介!
 日本人に多いなで肩の人の肩こりは首の横にある肩甲拳筋という筋肉の硬さが原因のひとつといわれています。肩甲骨まわりの筋肉が硬くなると血流が悪くなり神経を圧迫し筋肉疲労が起こり、肩こりになるとのこと。それでは、なで肩の肩こり対策の正しいストレッチ方法とは…

 まずは右側の肩甲挙筋から。
 1.右手で椅子の座面を持つ
 2.首を下げたまま左側に倒す
 4.鼻を左肩に近づける
 5.左手を頭にのせる ※手は添える程度で無理に押さえつけない!
 6.この体勢を30秒間キープする! ※ここが重要ポイント!
   ※呼吸は止めずに普通通りに!
 7.左右30秒を1セットとし、3セット行う
 重要ポイントの30秒伸ばす理由は、筋肉を伸ばすと筋紡錘という筋肉の長さを察知するセンサーが伸ばされます。この筋紡錘は「筋肉が伸ばされた!」という信号を脊髄に伝え「伸ばされたから縮め!」という命令を出します。10秒以上伸ばし続けると筋紡錘の動きは低下し「このままだと切れる危険があるから緩め」という別の命令が腱紡錘というセンサーから出され、筋肉が伸びるのです。小さい筋肉でも最低10秒以上、ハムストリングのような大きい筋肉なら30秒以上伸ばすのが重要です。

所さんのポイント
ポイント2
腰痛&肩こり対策のストレッチは「30秒×3セット」伸ばし続けるのだ!

③体の柔らかさを持続させる方法とは?

 先ほどの正しいストレッチ調査に参加して体が柔らかくなった3人。その後はどうなのか?4時間後に再び集まってもらいました。果たして、ストレッチの効果は持続しているのか?
 再び体の柔らかさを計測すると‥3人全員とも元の硬い体に戻ってしまったんです。
 専門家に伺うと、筋肉は対になっていて、片方の筋肉が硬くなっているときは反対側の筋肉が使えていない状態なんです。せっかくストレッチで硬かった筋肉を柔らかくしても、反対側の筋肉が使えていないと、普段の姿勢や歩き方で柔らかくなった筋肉に負担がかかり、また硬く戻ってしまうんです。そこで反対側の筋肉を意識して使うことで、柔らかくなった筋肉への負担が軽くなり、ストレッチの効果が持続するとのこと。

 そこで翌日、体の硬い人たちに再び集まってもらい、前日同様、ハムストリングスを柔らかくするストレッチを3セット行った後、反対側の大腿四頭筋を使う運動を行いました。その方法は…

 1.仰向けになり、片足を上げ、100度に曲げ手で支える
 2.曲げた方の足をゆっくり上げ5秒間その状態で止める
 3.左右10回を1セットとし、2セット行う

 その後、前日と同様一旦解散し4時間後に集まってもらい再び計測。結果、対になる筋肉を使うことで全員が、柔らかくなった体がしっかりキープできたんです!
 ちなみに、肩こりの原因となる「肩甲挙筋」の反対側の筋肉は「僧帽筋下部」。ここの筋肉の使い方は…

 1.頭の上で両手を合わせて円を作る
 2.円の大きさを変えずに腕をゆっくり下げ5秒間その状態で止める
  (肩甲骨を上下に動かすイメージで)
 3.10回を1セットとし、2セット行う

所さんのポイント
ポイント3
ストレッチに、反対側の筋肉を使う運動を組み合わせて定期的に行うと体は柔らかくなるのだ!

ストレッチ監修 首都大学東京 健康福祉学部理学療法学科 竹井仁教授



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