日本沿岸では馴染み深いベラの仲間。内湾の浅い岩礁と砂地が入り交じるような場所に棲息。全長20cm程で黄褐色、体側に暗色の縦帯がある。「キュウセン」という和名は、この縦帯の数を計9本とみたことに由来する。雌雄同体で、小さいときはメスで、大きくなるとオスに性転換する。関東地方ではあまり食用にしないが、関西地方では好まれ、高値で取引される。夜や冬は休眠するため、夏が旬。特に瀬戸内海に多産し美味とされ、刺身や煮付け、塩焼き、唐揚げ、南蛮漬けなど様々な料理に利用される。