いよいよ達也の家づくり開始! まずは材料の「刻み」…角材を必要な長さと形に加工する。ここで使うのは「鋸(のこぎり)」、一般的な両刃鋸で粗い方は木の目に沿って切る「縦挽き歯」、細かい方が木の目に対して垂直に切る「横挽き歯」。その原理は…小さな「鑿(ノミ)」の集合体で木の繊維を続けざまに剥がしていくのが縦挽きの切り方、小刃の集合体で木の繊維を次々に切るのが横挽き。切る時のポイントは、刃を真上から見て、引く時に力を入れ、足は刃の内側に置くこと。


まずは横挽きに挑む達也、しかし思うように切れず、その切り口は曲がってガタガタ…。原因は押す時に力を入れるあまり刃に無理がかかり、その繰り返しにより刃がずれて二度切りという状態を起こしていた。ここで棟梁の指導…「押す時は軽く、引く時に力を入れて切る」。すると達也はすぐにコツを掴み、刃が垂直のままスムーズに入っていく。今度はうまく切れ、切り口は木目が鮮やか!


続いての作業は「仕口(しぐち)」…木材2本が交差するように接合される部分を作る。ここは骨組みを担う大事な作業! まずは接合部の凸側となる「ほぞ」を鋸で切り、次は土台の接合部となる「小根ほぞ」…ほぞの中でもより複雑な作業だが、これも慎重に切り終えた! 今度は差し込まれる側の「ほぞ穴」…穴となる部分の両端に「鑿(ノミ)」を垂直に向けて金槌(かなづち)で打ち、そこを斜めに削りとる、といった作業を繰り返す。ポイントは急所にぶつけぬよう横座りが基本、そして刃を寝かせすぎないこと。ノミをはじめて使う達也、やり直しがきかないため作業は慎重。すると、誤って金槌が指に直撃! しかし大事には至らず。注意しながら何とかこなしていき、よきところで相手のほぞと長さを比べてみると、まだまだ浅かった! ちょうど良い深さはもちろんだが、ある程度きつくないとしっかりと組み立てられない。