一方、達也と清もネリづくり。2人が用意したのは「納豆」…これをネリにするのか? 前田さんからのメールによると、「肝心なのがネリだと思います。漉き枠から剥がれやすくするために注ぎ込むようです」。重要なネリだが、納豆は臭いが残ってしまうため断念! そこで急きょ用意したのは「オクラ」と「昆布」。これを一緒に煮て、さらにすり潰して粘り気をだす。そして出来上がったものを布に包んでギュッと搾ると、白くネバネバしたものが手にまとわりついた! これをお湯で洗い落とし容器に溜めていく。


通常、和紙は「漉き槽」と呼ばれる原料の入った大きな水槽から、目の細かい「漉き枠」ですくい取るため、この2つの道具がなければ作ることができない。そこで達也と清が道具の代わりとなる物を探していると、家の修復の際に不要となった棚の枠があった! しかし水槽とするには底がないが…。続いてのメールは「繊維を絡みやすくするために、がまの穂を入れてみるのはいかがでしょうか」、これに従い、里山で白菜の繊維のつなぎとなる「がまの穂」を探す。すると雪の中から顔を出したがまの穂を見つけるが、その辺りの下は池…。これを採りに向かう清、達也が危険と判断して引き止めるが、清は足元を確かめながら慎重に進む。そして竿状のハサミを伸ばすと、穂が折れて落ちてしまった! 清はさらにゆっくり進んで無事拾い上げ、これで白菜和紙はすべての材料が揃った。


一方、遠藤さんと長瀬は皮を剥いで残った杉の木を持ちだし、これを水槽に使う。ビニールを張りめぐらした水槽に水を張り、ヤマアジサイから採った粘液を入れる。そして紙の原料となる杉皮の繊維を一旦こし、水槽に入れて固まらないよう充分かき混ぜる。繊維が撹拌された淡い褐色の液で、いよいよ手漉き作業へ。