その願いは叶い、生育の遅れていたひとめぼれもすくすくと生長し、 2品種の差は無くなっていた。 そして、稲穂の開花。田んぼ一面は、稲の花でかすかに黄色くなっていた。 男米を植えた田んぼの一角では、男達が稲穂を突付いて揺らしている。 稲を揺らせば花粉が飛ぶ。つまり、互いが受粉しやすくなる。