そして、清が最も生命の誕生に向き合ったこと。それは、マサヨの出産。
二頭の仔ヤギが懸命に生きようとする姿に、清の心は大きく揺るがされていた
「この瞬間がいつまでも続くものではないことはわかっている。
ただ、せめてもう少し、この道を歩いていたいと思った」
(清隼一郎著・「放浪記」より)
鍬の使い方も慣れてきた清は、様々な作業を通して、大きく育っていった。
動物達にも愛され、近隣の方々にも信頼され、たくましくなっていった清。
「教えていただいたことは、技だけではありません。
仕事に対する姿勢や人への気配りなど、心についても学びました。
この出会いを大切に、いつまでも教えて頂いた様々なことを
忘れずにいたいと思います。
そして、また新しい出会いがあればと思います。
(DASH村ホームページ 「DASH村日記」より)
そして、迎えた3回目の冬。清の心を大きく揺るがす出来事があった。
「この冬、大きな出来事が重なりました。
みんなで作った村役場も燃えてしまうのはあっという間でした。
そして、小さな命が幕を下ろしてしまうのは、
もっとあっという間でした。悲しみも後悔も、すべて現実です」
(DASH村ホームページ 「つばさのこと」より)