長雨の影響で麦の実は、甘味を含む酵素に変化し、根や芽を出そうとした。 つまり、小麦は麦芽へと変化したのだ。 この甘さ、何かに使えないものだろうか? 明雄さん「これを煮詰めてあめが作れんだ」 城島「あめが出来るんですか?」 明雄さんによると、戦時中は麦で作ったあめを売って生活していたという。 こうして、昔ながらの伝統の味、麦あめつくりが始まった。
後日、脱穀した芽の出た麦を選別する保原と長瀬。 そして、かまどで何かを煮詰める明雄さん。 長瀬「あれ?明雄さん、何やってんの?」 明雄さん「冷ましだあ」 明雄さんが冷ましているものは、もち米を煮詰めたおかゆ。 明雄さん「これ、しっかり混ぜなきゃなんねぇんだ」 と、長瀬に混ぜさせるが、粘りが強くて一苦労。
明雄さん「これに、魔法の粉を入れると楽になるぞお」 長瀬「魔法の粉?」 そこに、明雄さんがふりかけたのは「小麦粉」。 さらにかき混ぜていくと、 長瀬「うわ!さらさらしてきた!!」 それまで粘りが強かったおかゆが、突如、粘りが無くなったのだ。 実は、麦芽に含まれる成分「アミラーゼ」が、おかゆの中のデンプンに働きかけると、繋ぎが弱まりさらさらの状態へと変化したのだ。 そして、デンプンはさらに甘味を持った麦芽糖へと変身する。 この状態で、一晩寝かせる。