これは夜を徹しての作業となる。
勿論、この男が朝まで火加減を見ていくことに。
太一「久々に朝までかあ・・・」

夜は更けて、炭窯で一人じっと火の晩を徹する太一。
窯の温度は900℃だが、外気温はわずか1℃。
太一にとっては寒さとの戦いでもある。
果たして、52枚の瓦は無事完成するのか!?


そして、迎えた朝。
最後に松の葉を入れ、すべての人事は尽くした。
後は、窯内部の温度が下がって取り出すまで待つのみ。

更に一週間後。
冬の空からは、白い雪が舞ってきた。
寒さも一段と厳しくなる中、この瞬間を待ち続けた城島と達也も炭窯へやってきた。
太一「自信はあるよ!!」
言葉は勇ましい太一。
しかし、誰よりもこの男の心中は不安でいっぱいだった。


そして、いよいよ瓦を取り出すとき。
早速、窯内部を外から様子を見てみる男達。
達也「割れてないよ・・・ね?」
外から見た感じでは上出来の瓦。
では、中に太一が入り一枚取り出してみると・・・

達也「おおー!!すっげー!!」
城島「上出来やないか!!」
みんなの表情が不安から喜びへと転じた。