太一の瓦作りも大成功に終わり、汗がにじむ日も多くなってきたころ。
今年もリーダー城島が作るヘチマとひょうたんの季節がやってきた。
最初はヘチマとともに試しに植えてみたひょうたんの種。
それは3年前、形になったのは小さなひょうたん1個だったが、
そのミニひょうたんを加工し磨き上げて作った一味入れは、
くびれは小さいが立派なスレンダー美人だった。

その昔からいろいろなものを入れる容器として活用されてきたひょうたん、
その様々な大きさや形で食器や道具を作れば、
村の生活でもきっと役にたてるはず。
そう考えた城島、ひょうたんでどんなものが作れるものかと、向かった先は、
古今東西のひょうたんを約1万個も所蔵する瓢箪美術館。

そこで城島が見たのは大小無数のひょうたんの数々。
上の部分の細まったひょうたんを利用した柄杓、小さな物だが歴史の
重みを感じさせる火縄銃用の火薬入れ、さらに虫かごからマラカス、
ランプシェードまで、ひょうたんがあれば生活に困らないのではないかと
いうほどのバリエーションの豊富さだった。