8月に入り、いよいよ収穫まで2週間となった頃だった。
保原「明雄さんこれ、黒くなってるんですけど・・・」
黒ずんだ葉の表面、その裏には再びアブラムシが大量発生。
葉っぱの病気は「すす病」といわれるアブラムシの糞がもたらすものだった。
この原因は今年の猛暑と深い関わりがあった。
30度以上の真夏日が続く中、ビニールハウス内は40℃近くになってしまうことも・・・。 メロンは高温すぎても甘くならない。
それを心配して、7月から昼夜問わず窓を開けていた。
だが、それが仇となり窓からアブラムシが次々と侵入、一気に繁殖してしまったのだった。

そこで今度は2倍に薄めた牛乳を使う。乳脂肪の粘膜でアブラムシを窒息させる無農薬農法の知恵である。保原も黒ずんだ実を丁寧にふき取り収穫を祈るのだが・・・。 5日後アブラムシは退治できたものの、カビの一種すす病は未だに進行していた。
明雄「白いのはうどん粉病だ・・・」
さらには、アブラムシと同時期に発生したウドンコ病。
その名の通り、一面に白い粉がついたようになる。
猛暑のもと、なかなかその勢力を食い止めることができず、「マスクメロン」はかなりダメージを受けてしまった。

そしてここから1週間は、収穫を控えた仕上げの一番大事な時期。
達也「もう少しツルにつけて置いておこう」
残された生命力で少しでも養分を果実にためる為、収穫をさらに1週間延期することになった。少しでもおいしく熟したメロンを目標にした達也の決断だった。
だが、収穫までの2週間、メロンは生き続けてくれるのだろうか。
みんなの期待が詰まったモナミレッドの果実は、最後の最後まで心配させてくれる。