晴れ渡った台風の翌日、被害は大きく、長丈米は一部倒され、気になるひょうたんは、百成も筑波一も全て無事。更に、棚の上の葉は殆ど枯れ、成熟期も終わりの頃。
そこで確認するのは
城島「音は?」
丈夫そうな音、皮の堅さも良し。百成も筑波一もいよいよ収穫の時期。百成34個。筑波一は8個。計42個、3度目の瓢箪作り。

収穫を終えたひょうたんは仕上げの段階へ。泥漬けにして内部と表皮を腐敗させる。一度目の瓢箪作りはこの泥漬けで、皮が割れてしまった。原因は皮の未熟と腐敗の早さだった。過去の苦い経験を生かして、今回は腐敗を2段階で行なう。まずは柔組織の除去。土と水を入れて雑菌を発生させ、内部だけを腐らせる。腐敗が終われば種も取り出すことができる。
百成も筑波一も同様に、まずはこの手順で行なう。

内部で腐敗が終われば、表面にシミが出てくるという。すると一週間後、
城島「あっ、もういい具合じゃないですか」
緑の皮の色が茶色に変化し始めた。これで一段階目はほぼ終了。
種と腐敗したアク抜きをする。
だが、順調な時にそれは起こった。
「うわっー」
筑波一は真っ二つに割れた。大きさからするとやや薄い皮だったようだ。