一般的なパンといえば、小麦などを原料に酵母菌の発酵で膨らませたもの。
現在、主に使われているのが化学培養されたイースト菌だが、村にもパンづくりに使える酵母があった。
それは、果樹園で栽培している巨峰の酵母菌。
ぶどうには、皮と実の間に天然の酵母が存在している。
その酵母菌で膨らませたパンには、イーストでは得られない果実本来の風味と長時間の発酵で作り出される旨みの元が含まれるという。

まずはその、ぶどうの天然酵母を取り出す作業。
巨峰をつぶして酵母菌の養分となる砂糖、そして水を加える。雑菌が入らないようにビンに入れて密閉状態にしておく。
一方、ぶどうの太一に対して、達也もリンゴを使って酵母液づくり。また保原も同じくリンゴで酵母を作り3種類の酵母液が出来上がった。
ここからは、さらに酵母を活性化させる発酵の段階。
そのためにはある一定の温度が必要なのだが。

酵母菌が活動するには27℃〜30℃の温度が必要となり、この温度が一定に続くと糖分をアルコールと二酸化炭素に変え、分裂しながら増えていく。この二酸化炭素がパンを膨らませるもととなるのだが。
達也「村はここが一番あったかいんだよね。あったかいけど8℃・・・」
城島「囲炉裏部屋。ええやんか」
寒い部屋を囲炉裏の火で暖め、雨戸で温度を一定に保つ。果たして、この囲炉裏部屋で酵母菌は発酵を始めるのか?