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そして9月。その花の枯れた後から膨らんできた種の鞘は、すでに真っ黒に変色し、収穫の合図を出していた。
そこでさっそく黒くなった鞘を収穫し、その中身を見てみることに。
すると中に詰まった豆は、形もよく粒そろい。これをみんな取り出して集めた数は、なんと計10kg。しかし、せっかく収穫したこの豆は、寒さが本格的になる12月まで倉庫に保管しておかなければならなかった。
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緑豆からの春雨づくりに寒さが必要なのは、まず豆の澱粉成分を沈殿させるために気温が低くなければならないこと。そしてできた春雨は低温で凍らせるという工程が必要なためであった。
そして初雪の降った12月。待ちわびた春雨への加工作業を始めた男たち。
まずはこの10kgの豆を水に浸し、柔らかくなったらそれを全部すり鉢で潰してゆく。水を加えながら潰した緑豆を目の細かい布で漉し、その澱粉が溶け出した水だけを冷暗所に保管しておく。
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そして2日後。保管しておいた水は、沈殿が済んで底に澱粉が固まった状態となる。
上澄みの水を取り除き、この澱粉だけを再び布袋に入れ、3日間かけて乾燥させた。
そうしてできた澱粉粉を、今度は再びお湯で溶かしてどろどろにしゆく。
これは茹でて麺状にするための準備段階であるため、絶妙な水分量が要求される作業。
さっそくお湯を足して試した生地を、沸騰した湯に流しいれてゆく。
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