2日後、シーリングファンはしっかり回り、暑い天井部分を冷ましていた。
バナナの実の数は200本を超え、出てきてから1か月半が経ち、大きく太く生長したバナナは、
「実の方に傾いてるよ」
「こんだけの太い幹が傾くってかなり重たいってことだよ」

収穫まであと、2か月。

しかし、それから2週間が過ぎた7月。バナナに変化が。
そり上がった実の成りは60センチ。
3尺バナナの由来でもある90センチあたりの実の花が枯れてどんどん落ちてしまい、腐りかけてしまっていた。
「こっちに養分がいってるわけか」

少しでも養分を無駄にしないようにと、バナナカットをすることに。
その切った断面からは、あふれるように樹液が。
ためしになめてみるとかなり渋い。
「バナナの白い筋の凝縮エキス」
と、顔をしかめる達也と城島。
渋みの原因は大量のタンニン。