青潮とは、内湾などで赤潮が発生し、大量のプランクトンが死滅し、底層に沈降すると、微生物により分解される。その時に溶存酸素が大量に消費されることで酸素濃度の低い貧酸素水塊ができる。その水塊が強風により表層に上昇し、海が青白く見えること。
魚類とは違い、身動きの取れない干潟の貝類などは青潮が3日続くと死んでしまう。

DASH海岸ジオラマで、貧酸素層がどのように上がってくるのかを実験することに。
真水を入れたジオラマに、そっと着色した高濃度の塩水を入れ、送風機で風を北側から送ってみる。
すると、下層の色水が送風機で風を送っている方にあがってくるのが確認できた。
こういう状態になると、干潟にいる生き物たちにとっては厳しい環境となる。
「風の流れも本当に大事なんやな」

台風が日本の南側に来ると、台風の回転は反時計回りなので、日本には北風が吹く。
北風が吹くと、湧昇現象により貧酸素水塊が上層に上がってくる。
一方、台風が日本の北を通ると、逆に南風が吹き、海水が陸に押し寄せる形となり、貧酸素水塊・青潮が撹拌され解消に繋がることも。
そこで、気象予報士の木原実さんのもとに訪れ、今後の台風の動向をお聞きすることに。
通常だと、夏場は日本の北側を通過する傾向が多いが、今年は8月から南ルートを通る傾向が強いとのこと。