早速、達也と安部がやって来たのは福島県喜多方市の漆工房。
迎えてくれたのは、この道40年の秋葉良榮さん。
漆かきから漆塗りまで行う生粋の漆職人だ。

そう、明雄さんの傘寿のお祝いに作りたかったのは、丈夫で長持ち、漆で作る塗り箸!
漆が皮膚に触れるとかぶれる恐れがあり、取り扱いには細心の注意を払うという条件で、早速、漆の樹液を採る現場に連れて行ってもらう。

やって来たのは幹に黒い傷のある漆が生える山林。
黒くなっているのは漆が酸化して固まったものだ。
ここで塗り箸作り最初の工程、漆かきを行う。
まず、ウルシかき鎌と呼ばれる道具で漆の幹に溝を付け、溝に傷を付けると漆の樹液が出てくる。
これを樹液が落ちないように専用のへらでかき集める。