暮れ残る、春の日、固め頃は来ぬ。
にがりを混ぜて40分。いずれかに絹ごしの感触はあるのかにがりの最も少ない8ccはじめ、5つ共、凝固は完了。
表面だけでなく、全体が固まっているかが問題だが、固すぎる可能性もあると予想した、最もにがりの多い13cc。
表面は気泡も少なく、良い絹ごしの感触に見えるが、全体ではどうなのか?

竹筒を恐る恐る割ってみると、中の豆腐は、やわらかすぎて崩れた状態だった。
にがりが多くても、これでは…
苦いおぼろで、絹ごし断念か?
あとの4パターンは、にがりの分量が少ない物ばかり。
しからば、全滅か?
だが、よく見ると、固まっている部分とそうでない部分があった。
即ち、凝固反応にムラがあり、それが全体のバランスを崩したとも考えられる。

次は11ccのにがりを加えたものを見てみると、やや、やわらかすぎる出来だが、崩れることなく、しっかりと固まっていた。
にがりが多いほど固まる、とは限らないのか?
適量への手応え。
達也「これはいいんじゃないか?」
それでは、更に少ない10ccではどうか?
これも、やややわらかい感じもするが、固まっていた。
最も少ない、8ccも、やわらかいながら、固まって、一番程良いのは、豆乳200ccに対し、にがり10ccという結果に。