そして、もうひとつ。
達也「面で捉えるよりも、点で捉える」
ボールは、平面よりも突起部に当たったときの方が跳ね返りが大きくなる。これをバットに応用。
ロクロとバイトを使って、バットの表面にリング状の凹凸を施す。
凸凹部分で、ボールをより弾き飛ばす『素人でも簡単にホームランが打てるバット3号』が完成。

一方、松岡はバットを短くした分、失われるしなりを補強するため、同じく福光 バット製造所・ロンウッドを訪ねる。
ここはゲートボールのスティックの製造なども手掛ける。バット職人・西岡さんに案内された作業台には、ゲートボールやパークゴルフのクラブが並ぶ。
松岡が考えたのは、ゴルフクラブのシャフトの構造。
ヘッドに重心のあるゴルフクラブは、振り下ろしの際シャフトに大きなしなりを生み、ヘッドがボールを捉えた瞬間、そのしなりが飛距離を生む。
これを、バットに活かせればと思い立った。

バットはシャフトとのバランスを考え、細いノック用バットの芯部分を使って製作することに。
芯から下の部分を切断して、シャフトを入れる穴をくり抜き、カーボン素材のシャフトと接続。
すると、作った本人も驚きのビジュアルに仕上がった。
松岡「こんなの見た事ねえ」
カーボンシャフトで脅威のしなり『素人でも簡単にホームランが打てるバット4号』が完成。