四条流庖丁式は、平安時代から続く日本料理の流派で、江戸幕府の料理番でもあった。
当時、鯉は高級魚で、中でも利根川産のものが上質とされた。
将軍や、神様に奉納する神聖な魚のため、手は一切触れず、庖丁刀とまな箸だけを使って捌いていく。
鯉の切り身で「宝」という文字を形作るほか、頭で宝船の船首、尾で船尾を表現。一番の見所は、切り身で作る波の部分の動き。
体得するのに20年かかるというこの技に村上が挑戦!
しかし、見るとやるのでは大違い。その難しさが身にしみる結果に。

長瀬チームは、難問にぶつかっていた。
25マス目は“淡島屋かる焼"。絵には袋が描かれるが中身が見えない。
手がかりは“かる焼"という言葉だけ。
手探りのまま、音が似てるということで、浅草のカルメ焼屋台のご主人に聞いてみると、カルメ焼とかる焼は別物とのこと。
カルメ焼は砂糖を溶かし、卵白と重曹で膨らませるお菓子。
一方、かる焼は、かる焼せんべいと言い、米粉でつくる。
さっそく、教えてもらった、かる焼工房へ。

「かる焼き本舗北島」は、大正時代創業。
“淡島屋"はもうなく、現在、こちら以外かる焼のお店は残っていない。
北島宏吉さんが、かる焼の最後の職人という。
“かるやき"とは、「厄が軽くなる」と、お見舞い品として重宝され、袋の金太郎の挿絵も、「病に勝つ」という意味。
もち米の粉を砂糖水でのしたものを切り分け、プレス機でつぶすと、四角い種が丸いせんべいに。
それに蜜を塗ったものが、江戸の名物“かる焼"。
もう、ほとんど製造していないという貴重なものを一口。
大倉「おいしい。こんなものあったんやぁ」