口にくわえさせて、馬を落ち着かせ、扱いやすくする馬具“ハミ”。
大人の馬なら前歯、つまり切歯は長さが3cmほど。
その奥に、オスの場合、人間同様、犬歯と臼歯があり、計40本。
メスには犬歯がなく、36本。
ハミは臼歯手前の歯がない部分、歯槽間縁(しそうかんえん)に付けられ、馬の負担が少ない。
山育ちの道子は装着に慣れていないが、うまく付けられるか?


装着の手本を定男さんに見せてもらいながら、
長瀬がなんとかくわえさせ、手綱も道子が嫌がらないように取り付け完了。
仕上げに、今日も一緒に歩こうと、真っ白な体をブラシがけ。すると、
長瀬「道子、毛切った?」
心なしか短くなったように感じる道子の毛。
太一「抜けるの?冬の毛から夏の毛に変わるんだね」


出会った頃は、長く膨らんだような冬毛の被毛(ひもう)が、暖かくなり短く生え替わる。
それは、DASH村の山羊たちや北登と同じ。
そして、気になったのは、
長瀬「馬は何で人を覚えるのかな?」
定男さん「声よ」

馬は人の声で個人を認識する。
馬の目は、視野が広く視力も良いが、
色の認識は限定的で、赤の系統がよく見えない。