そこで、伸びて生え替わる蹄壁を程良く削り、 ぴったりの蹄鉄を打ち付けること。 そのためには、蹄の形を把握しなくてはならない。 まず道子の前脚を鉄の棒にくくり付け、 “蹄刀(ていとう)”という道具を木槌で打ち、爪を削っていく。 長瀬「痛くないんですか?」 定男さん「痛くねえんだ」 太一「僕らの爪を切るのと一緒なんだ?」
押さえられるのは嫌がるものだが、しばし我慢頂くのもプロの技、道子のため。 さらに、その前脚をハサミ状の“削蹄煎鉗(さくていせいかん)”なる専用の刃物で切っていく。 長瀬「(形が)まさに爪切りだ」 と、恐る恐る長瀬が切っていたら、暴れ出す道子。 小松さん「疲れてきたから怒ってるんだ」 ビビる長瀬に変わり、今度は太一が切る。 そして、最後は小松さんがヤスリで仕上げる。