水槽を使ってシミュレーションをしてみることに。 赤い色を付けた海水を、透明のままの淡水の入った水槽にゆっくりと注いでみると… 木村さん「なかなか混じりあわないんですよ」 仕切った中に、海水が入ると、比重が大きい為、塩分の薄い上の層の水を自然と押し出す形となり、層となる。 その淡水と海水の混じりあった汽水の部分をオーバーフローさせてヨシ原の方に送る仕組みを目指す。
その肝心のヨシの生長は進んでいるのか? 横浜・平潟湾で頂いた、塩水にも耐性のある、貴重な20株。 砂の中の部分を確かめると、まず伸びていたのは、地中茎。 ヨシの新芽は、1週間で茎と葉の形となり、地下茎水面から5pの背丈。 このまま成長し、20p程になったら、水槽から海岸へ移す。
汽水として溜まる部分の作業を進める中、この日は、潮が満ちるのを待ち、トンネルから真水と、入ってくる海水の状態も確認。 仕切られたプールの底の方には、海水と淡水の境目である、揺らぎが見られた。 そんな環境に、真っ先に姿を見せたのは、チチブ。 吸盤状になった腹ビレを使って石にくっついていた。 清流に流されないように、吸盤状の腹ビレで体を固定する習性がある。 ヨシ原を作り、様々な生き物が棲みつくようになれば、食欲旺盛なウナギもやってきてくれるはず。