そこで、向かったのは、神奈川県と東京都との境を流れる全長138qの多摩川の、自然保護区でもある河口域。
城島「すごい、ヨシ原」
高さ50p程のヨシが広がり、生い茂っていた。
ヨシの生長を支えるのが、砂より細かく粘土より粗い土で保水性が高いシルト。
木村さん「シルトがヨシにとってはいいんですよ」
ヨシが生長し、集団で生えると、川には流れの弱い部分ができ、そこに細かい土が溜まり、堆積していき、シルトになる。


そんなシルトの中には、ヤマトシジミ、ボラやスズキの稚魚、ムシヤドカリカワザンショウガイ、アシハラガニなど、様々な生き物の姿が。
そして、絶滅危惧種にもされている、貴重なトビハゼも発見。
発達した胸びれを使って、這ったりジャンプする。
泥の中に棲むが、水を嫌い、エラの中に水を蓄えて呼吸したり、体を水で濡らして皮膚で呼吸したりする。
そのため、潮が満ちると、泥の中の水圧の関係で水が入ってこない巣の中の空気だまりへ逃げる。
城島「汽水域だけの特有の生き物がいるっていうことですね」


城島と木村さんが次に向かったのは、大師河原水防センター。
多摩川の防災環境の情報発信施設で、多摩川の様々な生き物が展示されている。
運営副委員長の安元さんにウナギの稚魚の水槽を見せて頂いた。
城島「こんなちっちゃいんや」
体長6pは、ふ化して5か月ほどの大きさ。
ウナギは回遊魚で、マリアナ諸島の海底近くで生まれ、生長しながら2500q旅をし、多摩川までやってくる。
安元さん「このウナギもヨシ原の中で見つけたんです」
木村さん「DASH海岸にも来るとしたら、最初はこの稚魚ですね」
城島「汽水域が大事なんやな」
木村さん「相当エサとなる生物を増やさないとウナギにはなかなか行き着かないですね」