そんなウナギが好んでくれる環境をつくるため、DASH海岸では、汽水プールづくりの作業が続いていた。
達也のアイディアで、汽水プールに厚さ2pのアクリル板を設置し、観察窓を2か所作ることに。
1つは、汽水プールの仕切りに入れ、魚の様子を見られるようにし、もう1つは、ヨシの生長や泥の中の生き物が見られるようにしようというもの。


そして 漏れすぎを防ぐ為、水中でも固まるエポキシ樹脂系の補修材を使うことに。
さらに、大久保さんが用意していたのは、特殊なゴムの遮水シート。
確実に水を保ち、ビオトープなどに使われる。
水が溜まった所に、大潮が来れば、ヨシを植えるべき、この一角も命育む汽水域となる。


5月半ば。石を積み終え、フェンスを固定し、迎える昼の満ち潮。
石垣の下の遮水シートは、隙間も埋め、真水はしっかりキープ。
海水が入ってきて、どんどん水が溜まっていく。
淡水と海水とが潮の力で交わり、汽水のしるしであるその境目が揺らいでいた。
翌朝、塩分の低い層は保たれているか、木村さんがなめてみると…
木村さん「上層は甘い(薄い)ですね」
汽水としては、良い状態。一晩のうちに、ウナギも好む環境に近づいたか。