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子供たちと別れを告げ、やって来たのは、函館駅近く。
そこで、創業約100年の田村氷室を発見。
明治の頃から、最盛期には年間1万トン以上が五稜郭の堀から切り出され、全国に流通した天然氷『五稜郭氷』。
その運搬は、馬ソリで行われた。
135kgの巨大な氷を、道子が運びやすい大きさにカット。
長瀬「難しいコレ、きれいに切るのが」
切った氷を運ぶ際、使われたのがおがくず。
おがくずは、表面の溶けた水分を蒸発させ、熱を逃がすため、氷の保存に重宝された。 |
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駄にロープで荷物を固定する「駄(だん)づけ」。細く急な斜面に強い道産子ならではの荷物の付け方で、運ぶ氷を固定させる。
総重量34kgの氷を運ぶ、配達先は、函館山の中腹。
名所の八幡坂を上っていくと、見えてきたのが、大正10年に建てられた市の伝統的建造物を利用した喫茶店「菊泉」。
もとは酒問屋で、酒の運搬にも、馬車が使われていたという。
運んできた氷で早速かき氷を作っていただいた。
道子はシロップなしのかき氷。
最初は警戒したものの、気に入ったのか、むしゃむしゃ食べ始めた。
山で冬を越す道産子は、雪を食べて水分を摂る。
道子も雪のようで懐かしかったのか。 |
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喫茶店を後にし、やって来たのは、函館山の麓と標高334mの山頂を約3分でつなぐ、函館山ロープウェイ。
1958年の創業から半世紀、夜景の名所でもあるこの山頂を目指す観光客で賑わってきた。
太一「乗らせたい」
特別に許可を頂いて、道子、ロープウェイ初体験。
意外にも道子は落ち着いた様子。
定男さん「度胸いいんだな、道子は」
無事、頂上の展望台に到着したものの、この日はあいにくの悪天候で、景色もよく見えない。
道子はここでも道草をむしゃむしゃ。
急いで食べるのでむせてしまった。
食べているのは、オオバコ。伝統的な漢方薬で、咳止めの生薬ともなる。
太一「景色見に来たんだけど、食事の時間になっちゃったね」 |
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