続いて2体目は、昇降する街頭宣伝用の「エントランスロボット」。
昭和40年代、ガソリンスタンドなどの店頭で活躍した。
送風機から内部に送り込まれた空気が、人形の体を膨らませ、立ったり座ったりする仕組み。
顔は愛くるしいが、突然上下に伸び縮みする動きを怖がる人も多かった。
この動きを活かせるパートは、ウィンドチャイム。
左手が金属棒に当たるようにセットし、上下動によって音を奏でる。

さらに、メロディー担当の安全太郎トリオは、正確な音を出すため、それぞれ担当する音の弦1本だけを残したギターに改良。
この“ド・レ・ミ"担当に加え、急遽、ガレージ近くの倉庫にいた2体も引き取られ、“ファ"と“ソ"担当として改造を施されることに。
そして、このバンドのネーミング。
長瀬「サンタを漢字で書いて、“三田(みた)バンド"」
「鬼泣かせ」は“鬼ナガセ"、「エントランスロボット」は、“ベビーフェイス"、ギタートリオはそれぞれ“マモル"、“テル"、“ヨコヤマ"と命名し、リストラロボット楽団・三田バンドが結成!

さっそく、三田バンド初の通し練習。
ギター担当長瀬は、ギタートリオの電源を繋げたマルチタップのコンセントスイッチをオン・オフしながら演奏させ、打楽器担当太一は、パートのタイミングでそれぞれのスイッチを入れて演奏。
ベルの勝関から、ドラムの球道、そしてウィンドチャイムのベビーフェイス。
最後に、鬼ナガセでシメを飾る。
しかし、実際やってみると各パート演奏までに時間がかかり過ぎ、さらに、ギターのリズムもバラバラでメロディに聞こえない。
とにかく、メロディに合わせ素早く対応できるように改良する必要がある。