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村ではサクラの材を使って燻したが、こちらでは、これも使うという。
高橋さん「リンゴの木なんです」
秋田県有数のリンゴの産地である隣町の増田町。選定された枝や雪害で折れてしまった枝を燻しの薪として利用するという。
明雄さん「木の種類によって、燻りの出来栄えが違うかな?」
高橋さん「違いますよね。色合いが、黄金色に」
一般的に、燻しに向いているのは、樹脂の少ない広葉樹の木。
中でもリンゴの木は上品で甘い香りがし、クセも少ない仕上がりになるという。 |
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そんなリンゴの木を使って、早速、燻しの作業へ。
小枝を使って炉に火を起こすと、数分で大量の煙が発生。
一瞬で、大根を煙が被っていくが、煙のコントロールも重要。
東谷さん「煙の抜ける所もちゃんとあるんですよ。閉め切るんじゃなくて、煙を少し出して、水分を飛ばしながらやるんです」
燻煙は、低めの温度で調整し、燻すことによって、煙の中のカルボニル化合物と有機酸が香り付けと殺菌効果を生み、フェノール化合物が細菌を防ぐためのコーティングを施し、独特の風味を加える。
高橋さん「最初は強くして、大根の状況を見ながら、2〜3日したら火を押さえる」
燻しの強弱で味が変わってしまう、繊細な作業が求められる。 |
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その燻しが終わった大根は…
達也「こんなになっちゃうの?」
城島「水分が抜けてますね」
水分が抜けたことで軽くなり、表面は濃すぎない黄金色の仕上がり。
硬さも手で曲げられるくらいに柔らかくなっていた。
燻し終わりは苦味の原因となるススが表面についている為、冷水で落とす。 |
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