すると、沖の方からやって来たのは、達也となじみのあの人!
達也「桝君!」
達也と「ZIP!」で一緒の桝太一アナウンサーは、東京大学大学院でアサリの成長履歴を研究、さらに、大学時代はウナギと生態が近いアナゴの研究をしていた経歴の持ち主。
DASH海岸にも強い興味を示し、その専門知識を役立てたいと駆けつけてくれた。アサリに目がない桝アナは、海岸に着くと早速…
桝アナ「ちょっと砂を掘ってもいいですか?」
持参した5mm幅の愛用のフルイを使い、アサリを傷つけないように慎重に手で掘り、出てきた小さなアサリをじっくりと観察する。そしていよいよ本題へ。

桝アナ「ところで、この沖合にレプトはいるんですか?」
東京大学からお借りしてきた、標本を見せてもらうと…
桝アナ「ラテン語でレプトは小さい、セファレスは頭」
葉のような形をしたレプトセファレスが成長するとシラスウナギとなる。
骨や筋肉が未発達で泳ぐことに適していない為、産卵場所のマリアナ諸島から続く海流によって日本近海まで運ばれ、黒潮上で泳げるシラスウナギに変体する。

そして訪ねていた場所があった。横浜の南西に位置する、相模湾を望む藤沢市の引地川河口。
黒潮の影響を大きく受けるこの辺りでは、冬から春の夜に、沖から泳いでやってくるシラスウナギを波打ち際で捕るウナギ掬い漁、上流側ではまち玉漁が盛んに行われている。
シラスウナギ漁師の野中さんの網の中には、透明なシラスウナギの姿が!
野中さん「よく食べられているウナギは、このシラスウナギを半年くらいかけて大きく育てたやつ」
ウナギは、回遊する途中で生殖器が発達し、特定の海域で産卵、レプトセファレス期には特定の餌を食べて生長するという特殊な生態。
その為、ウナギは、天然のシラスウナギを捕らえて、それを育てて養殖するしか方法がなかった。
そして、年々、シラスウナギの資源量が減少し、今では貴重な存在に。