224世帯、約550人が暮らし、浪江町の仮設住宅の中で一番大所帯。
敷地内には美容室、理容室、デイサービス、診療所などの施設が揃う。
この日は日曜日という事もあり、露店が並び、子供たちの声が響く、活気のある様子。
太一「神様いるかなあ」
ここに住んでいるのは、道具づくり名人の今野猛さん。
太一が神様と慕うほど、村での大工仕事には欠かせない存在。
元々一人暮らしだった今野さんも、元気な様子を見せてくれた。

村の近くに自宅がある今野さんは、7月末に仮設に入居。
そして、村の隣に住んでいた、バッパこと五十嵐ユキさんも現在、同じ仮設に移っていると聞き、さっそく訪ねる。
ユキさんは今年で89歳、息子さん夫婦と共にここに避難してきた。
この日は、山形からお孫さん家族も遊びに来ていて賑やか。
ここの仮設には浪江町の人々や顔なじみも多く、ユキさん自身は生活にそれほど不便を感じないという。
しかし、誰かと話が出来る環境がない仮設住宅も多い。

同じく二本松市、野球グラウンドに建つログハウスが特徴の杉田農村広場仮設住宅には、56世帯が暮らす。
お邪魔したのは、村のロケで食事を作ってくれていた新山和江さん宅。
ご主人の重秋さんの退職を機に、浪江町に移住してきたIターン夫婦。
避難所の体育館や温泉旅館を経て、この仮設に入居。
愛犬のナナとソラを飼えることが、ここを選んだ第一条件。
避難所には、大きな二頭を連れていけなかったため、週1〜2回、水とエサを与えに帰宅するという苦い経験をしていた。