3年目となる海苔づくりは、東京湾に漂っていると考えられるアサクサノリの胞子を捉えるため、2011年9月から2年目より多い50本のコナラの木ヒビを浮かべる作戦。
そして収穫したスサビノリを使った、城島の提案が、
城島「養殖して、来年用にまたどんどん増やす」
達也「100%DASH海岸産のノリができるってことだね」

自分達の海でとれた種から命を育てる、新たな試み。

そもそも、ノリはどのような生活サイクルを送っているのか?
とれたてのスサビノリを顕微鏡で見ると、雌雄の差が歴然。
ノリは、同じ葉状(ようじょう)体の先のほうに精子を作る白っぽい雄の細胞と、果胞子をつくる茶色っぽい雌の細胞の両方が出来る。
雄の細胞から精子が流れ出ると、他の葉状体の雌の細胞に付着して受精する。
受精した後、雌の細胞は細胞分裂を繰り返して成熟し、果胞子を作る。
この果胞子から、ノリの新しいサイクルが始まる。

春、葉状体から放出される果胞子は次に、糸状体となるが、好む環境は内側の白いカキ殻。
カキ殻は砂に沈まないように、浮くための隙間の空いたチョーク層という部分を持っている。
果胞子は、カキ殻表面の硬い葉状層から、潜り込み易いチョーク層に糸状の細胞を広げて、やがて糸状体となる。
これが、城島が3年前にカキ殻で見つけた黒い粒の正体。