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9月、青潮の原因となる貧酸素対策で設置したマイクロバブルのお陰か、アオタナゴなどの生き物達も戻ってきた。
夏も過ぎ、10月を迎える頃には、海水温は24℃に。
種付けから約半年、175日経過したカキ殻は、黒かった色に赤みがさし始め、うまく成熟している様子。触ってみると、
城島「コケみたい」
この状態が、殻胞子が出始める前兆。 |
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糸状体から殻胞子を出させるためには、急激な水温低下による刺激と暗いところから明るい所への光の刺激を与えること。
ただし、網に殻胞子が付着し無事に生長するためには、2つの刺激を受けたとき、海水温が24℃を下回っていないといけない。
しかも、刺激を与えてから1週間で殻胞子は出なくなってしまう。
金萬さん「ここが一番、海苔養殖で大事な所」
失敗するとこの1年もうノリを栽培する事は出来ない。
その重要なタイミングを図るため、いちごパックとガラス板を使った殻胞子の落下試験を行う。
ガラス板の上にカキ殻を裏返しにして置き、ガラス板に落ちる殻胞子の量をみて海に出すタイミングを図る。 |
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その間、採苗(さいびょう)のための準備に取り掛かる。
作ったのは、竹を使ったレール採苗。古くから行われている潮の干満を利用した採苗方法。竹に作ったポケットにカキ殻を入れ、温度と光の刺激によって放出された殻胞子を、竹の真上に仕掛けた網に付着させる仕組み。
サーモヒーターを外して4日後、海水温は24℃に。
落下試験の結果を確かめるため、ガラス板を顕微鏡で見てみると、殻胞子がびっしりと。
城島「海に返す時がきたんですね」 |
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