福地さんは潜ったかと思うと浮き上がって、
達也「なんか投げてる!」
手に持った石を、海へ投げ込んでいる。
と、今度は激しくクロールし、またすぐに潜水。
達也「すげえ忙しくない?」
漁を開始してからわずか5分、船に戻ってきた福地さんが持つ網の中には、21匹もの魚が!
獲れたのは、沖縄では最もよく食卓に並ぶ“イラブチャー(ブダイ)"。

一体、一人で追い込む仕組みはどういうものなのか?
今度は、潜水士の資格を持ち、数々の伝統漁を見てきた達也も一緒に、海に入って見せてもらう。
潜ってみると、サンゴ礁がえぐれている場所がまるで、魚の通路のようになっている。
福地さんの追い込み漁は、この通路の出口を塞ぐように網を張る。
下部に錘の付いた網を広げ、海底との隙間が無いように設置。
あっという間に一人で網を張り終えた。

そして、福地さんは網と反対側に移動。海底から拾った石を手に持ち、水面へ上がって網と反対方向に、その石をいくつか投げ込み始めた。
どうやら、石に驚いた魚が網の方へ逃げていくように仕向けている。
魚の群れが網の方へ移動し始めると、福地さんはそれを追いかけるように、スライドの大きな泳ぎ。
と、網の手前5mまで来ると、一気に海底へ潜り、両手に石を持ったかと思うと、それをカチカチと叩く。