出荷の際に使うのは、大きさの違う2つの輪の専用の道具。
小さい穴の直径は10cm、大きい穴は12cm。
大野さん「(賀茂なすが)小さい輪に乗って、大きい輪を抜けないとダメ」
つまり、10cmの輪よりも大きく、12cmの輪よりも小さい、2つの輪の中間のサイズのナスしか出荷しない。
大野さん「大きすぎる実は出荷箱に収まらないから出荷できない」
それらは、大きい葉っぱに隠れて、予想以上に生長した実。
箱に入らないほど大きく育ってしまった規格外の3Lは、
自宅でおいしく頂くという。

採れたての賀茂なすを切ってみると、その断面は、
太一「きれいで、みずみずしい」
2ヶ月前、熊本でみた大長なすは、ふかふかしたスポンジのようだったが、この賀茂なすはしっかりした身が詰まっている。
そして、大きさを測りながら、収穫をお手伝い。
さすが艶も大きさも良いものばかりだが、収穫した賀茂ナスはきちんと大野さんにチェックしてもらう。

大野さん「形がボコボコしてるものも出荷できない」
大きさだけでなく、ブランドを保つためには、大きさ、艶、形、全てクリアしたものだけしか出荷しない。
そんな賀茂なすは、京都でも最高級の料亭に卸され食べられている。
それは300年近く守られて来た京都の味。
世界遺産「上賀茂神社」で毎年、賀茂なすの苗に向かってお祈りするほど大切にされている。