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一方、長瀬たちは、石臼の運搬に頭を悩ませていた。
現在、拠点としている浜までなんとかして運びたいが、石臼の重さは、推定200kg。
そこで、合流した城島の手も借り、4人で力を合わせることに。
目指す拠点の浜までは、舟に積んでおよそ1kmの距離。
まずは、舟が停泊する場所まで、200mの距離を運ぶため、砂浜に漂着していた流木とロープを使って、即席の“天秤棒"と“もっこ"を作成。
これは人力で重い物を運ぶときの、古くからの方法。 |
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さっそく4人で持ち上げてみるが、やはりかなりの重量感。
そこで、もっと安定して効率的に運べそうな“神輿(みこし)"スタイルに変更。
拾った材料を組み合わせ、見た目はまさに石臼の神輿。
改めて、200m先の舟を目指し、平均年齢39歳の男たちが、気力を振り絞って運ぶ。
そして、無事、舟に石臼を積み込み、いざ1km先の浜へ漕ぎ出す。
太一「よーし、帰ろうぜ」
幸いにも風が止んで穏やかな波となり、転覆の恐れもない。
こうして、舟を漕ぐこと30分、拠点の浜に到着。 |
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ようやく、運んできたものの、この石臼を何に使うのか。
城島「(森で見つけた)ヨモギで何かできへんかな?」
食料としては少々、心許ないヨモギだが、
長瀬「餅は?よもぎ餅!(石臼で)つけるしさ」
江戸時代から食べられていた、混ぜ餅の定番。
シンプルで腹持ちも良く、作業時の食料にはうってつけだが、
太一「もち米はどうするの?(島に)無いだろ」 |
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