その頃、海底の達也が遭遇したのは、キビナゴの群れ。
アオリイカの大好物として知られる魚。と、いうことは…
達也「いた!アオリイカ!」
優雅に泳ぐアオリイカを発見!
達也「すごいね。宇宙船みたい」
すると突然、アオリイカがキビナゴの群れに向かって突進!
狙いを定めて、2本の捕獲用の腕をのばし、キビナゴを捕えてパクリ!

この場所にアオリイカがやって来た理由は、産卵のため。
今はアオリイカの恋の季節。
普段は深い海にいるが、夏が近づくと子孫を残すために、浅い海にやってきて、大きいオスと小さいメスがペアを作る。
そして、岩場の海藻やサンゴなど枝状の物に卵を産みつける。
しかし、この辺りは砂地が多く産卵しやすい場所がない。
そのため、産卵しやすい場所を人間がつくってあげると、アオリイカたちが集まってくれるという。

それに使うのが、伐採した、シイタケの栽培に使われるシイの木。
漁師さんたちは40年前から、束ねた木を海に沈めて、産卵できる場所をつくりイカを呼び寄せている。
漁師さんたちが枝を沈めているのは、直接イカを捕まえるためでなく、自分達の海にイカを増やすため。
こうして作られた「海の森」の周りには、さまざまな魚たちが泳ぐ。
達也「これがイカたちのエサにもなるのかな」