TOYOTAプレゼンツ・FIFAクラブワールドカップジャパン2007

現地レポート

2007.6.21 王国ブラジルを破り、ボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)が南米王者に


南米クラブ王者を決めるリベルタドーレスカップ、決勝第2戦の舞台は「サッカー王国ブラジル」
ずっとサッカーに関わってきた私にとって、王国上陸はひとつの夢でした。
日本からはアメリカ経由で約30時間かけポルトアレグレに到着しました。

同行した解説の武田修宏氏にとってブラジルは第2の故郷のような場所。
ブラジルスタイルを標榜していた読売クラブ時代やブラジル留学時代の思い出を、
名物シェラスコ(焼肉)を食べながらいろいろと語ってくれました。

第2戦の会場であるオリンピコ・スタジアム(グレミオの本拠地)の全景を俯瞰で撮影するために行った先は、なんとお墓のマンション!
約4万体が眠る墓地はスタジアムを見下ろす丘の上に立ち、死してもなお愛するクラブを見守り続けている・・・。歴史を感じました。

キックオフが近づくにつれ、街はグレミオのカラーである水色と白と黒のトリコロールに染まって行きました。

第1戦を0−3で落とし、負けられないグレミオの
サポーターは気合十分!スタジアムの正面はすでに暴動が起こり、私たちも
入場できないほど。
裏口にまわると、今度はアルゼンチンから来た約3000人のボカ・サポーターに遭遇。
騎馬隊がズラリと並びスタジアム外ではすでに一触即発の戦闘モードでした。

スタジアムには収容人員を上回る5万2000人が会場につめかけ、選手が入場しただけでスタジアムの熱気は最高潮。
ものすごい量の花火が打ち上げられる中、いよいよ決戦のキックオフ!
子供から大人、老人までが一喜一憂している様にはまさに歴史と伝統がつまっていました。

完全な敵地に乗り込んできたボカでしたが、第1戦を3−0で勝っているだけに
落ち着いた試合運びを見せました。立ち上がりこそ、グレミオの猛攻にあったものの、
後半に、エースのリケルメが5万人を静寂に陥れる2得点を決め、2戦合計5−0で勝利。
4年ぶり6度目の南米王者に輝きました。

サッカー王国ブラジルにとっては勝利こそ全て。
グレミオサポーターたちは終了後すぐに席をあとにし、
地元テレビではボカの歓喜の瞬間はほとんどカット。
ライバル国アルゼンチンの優勝は伝えないというプライドを感じました。

武田氏は元チームメイトたちが頑張っている姿を見て初心に帰る思いだったそうです。
私にとっては、サッカーと共に生きサッカーこそ全てという国に触れられて、ディレクターとしてまたひとつ大きなものをつかんだ感じがしました。

その王国ブラジルを破り今年12月に来日する南米王者ボカ・ジュニアーズは、したたかで強い!
あのマラドーナがかつて在籍した、アルゼンチンの名門です。

過去のトヨタカップではレアル・マドリードやACミランを下しクラブ世界一に輝いています。

欧州代表ACミランとの因縁の対決を制し、ボカが再び世界一の栄冠を手にするのでしょうか?!

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