1区について、解説の碓井哲雄氏は「特にルーキーが入っていますから面白い」という一方「東海大の塩澤くんが主導権をとっていくんじゃないか」とスタート前の予想を語った。往路の天候予想について、解説の瀬古利彦氏は「風が少し向かい風。気温は結構いいコンディションだと思います」と評する。

午前8時、21人のランナーが一斉にスタート。比較的ゆっくりとしたペースで「練習のジョギングよりも遅いイメージ、今まで見たことない(スタート)ですね」と瀬古氏。ゲスト・相澤晃選手からは「強い選手が集まっている中でこのペースなので、強い選手を使ったチームはもったいない」との評も。牽制し合うスタートの中、3分18秒頃、東海大の塩澤が前に出始め、その後ろに青山学院の吉田が続く。最初の1kmは3分33秒というスローペースとなった。

5km地点を15分06秒で通過。14分22秒の昨年と比べやはりゆっくりとしたペースで推移。引き続き塩澤が先頭に立っている。

7.8km地点、少しアップダウンのある新八ツ山橋でも大きな飛び出しはなく、そのまま21人の集団が坂を下っていった。9.5kmごろは選手たちが横一列のように広がる隊列に。先頭に立っていた塩澤も少し後ろに下がり、こう着状態。

10km地点は30分40秒で通過。11kmごろ、國學院大の藤木がペースを少しあげるも集団がついてくる状態。

13kmごろ、集団は縦に広がっている。トップは藤木、早稲田大・井川、帝京大・小野寺の順。14kmごろ、こう着状態の集団から少し差が出始め、最後尾は山梨学院・1年生の新本。少し苦しそうな表情も見せながら集団から遅れ始めている。

17kmごろ、集団の真ん中には青山学院・吉田。横には帝京大・小野寺。18kmごろ、先頭集団は14人に絞られる。東洋大・児玉、青山学院・吉田が先頭を引っ張る。そして、法政大・鎌田が前へ。トップが代わる代わるの状態で下り坂に行き、六郷橋を下りきったところで鎌田が先頭へ。一時2位とは2m開いた。また、東海大・塩澤がここで再び前へ。

19.50kmごろ、法政大、東海大、早稲田大、青山学院、創価大に先頭集団が絞られ、1区残り1kmごろ、法政大・鎌田、東海大・塩澤がトップを争う状態に。

法政大・鎌田が東海大・塩澤の表情を確認してからスパートをかけ、法政大がこのままトップで河田へたすきを渡し、東海大が2位で名取へたすきを渡した。法政大・鎌田は1:03:00、法政大としては21年ぶりの1区区間賞となった。