第544回日本テレビ放送番組審議会は、『はじめてのおつかい!笑って泣いての大冒険スぺシャル』を取り上げました。
初回の放送から30年を迎え、これまで当たり前だった「人との触れ合い」が難しくなった“今”を意識した新作のほか、かつて“おつかい”に出た子供たちの現在の活躍を交えながら、爽やかな笑いと感動の一場面をお届けしたいと思って制作した番組です。
今回も感染防止のため、リモート形式で行いました。(リポート1名)

  • 18年後、25年後という後日談が出ているのが長寿番組ならではで、家族のきずなを軸として、見守る近所の人やお店、親戚の人との斜めの繋がりが良いと思った。地域で見守っていけるというのが凄く良いと思った。
  • “おつかい”の難易度の設定が素晴らしくて、“おつかい”の間に自信を付けてどんどん成長していく子供たちの姿がまぶしく、人間の可能性のようなものを感じた。
  • これから家族の在り方がどんどん変わっていくので、両親が揃っている普通の家族だけではなく、色々な形の家族における子供たちの姿も紹介して貰えればと思った。
  • 30年という時間をかけて継承された様々なノウハウで、子供たちの素晴らしい表情が撮れている。これは他局が真似しようとしても出来ないと思うので、日本テレビの財産と言っても大げさではないと思う。
  • チャレンジする素晴らしさを感じることが出来るが、真似する人がいると思うので、見えないところで子供たちを見守っているスタッフに関しても、紹介しておいた方が良いのではないかと思った。
  • 地域で見守る場合、老人の役割が大きい。老人の役割が軽視されている社会への警鐘であり、こういう社会が目指すべき社会だということが番組を通して見えてくるのが良いと思った。
  • 番組そのものが雄弁なので、普段はよく喋るのに発言をセーブしている所ジョージさんが凄いと思った。
  • 子どもを一人で“おつかい”に出すことが今の世の中で許されるのかと割とネガティブな気持ちで見ていたが、見終わると「今の世界が異常だ」ということを思い知らされて、子供たちは大変な時代に生きていると実感した。
  • ナレーションもそれぞれの方が上手でちょうどいい感じだったが、小さな子供の気持ちを代弁するようなコメントはどうなのかなと思った。
  • ゲストがソーシャルディスタンスを取っていて、それぞれ別々の観点からコメントしているのが良いと思った。過去の映像を組み合わせて番組を作るのは、日本テレビの持っている知的財産の管理・保存・再利用だと思った。
  • ほのぼのとした家庭の雰囲気が伝わってきて、家族で見て欲しい番組だと思った。過去の映像と今の映像をつなげる工夫が上手く出来ていたと思う。
  • 今、ロケがなかなか自由に出来ない中で、何とか創意工夫しているスタッフにエールを送りたい。出来ないことだらけだからこそ、見いだせる面白さがあるはずで、そこを楽しみたい。
  • ゲストが、けなげに頑張っている子どもを見て「泣ける、泣ける、泣く、泣く」と言うと見ている方は冷める。届ける側の番組があまり「泣ける、泣ける」と言わない方が良い気がした。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

「安全面に関しては、何よりも子供たちの安全を優先し、最大限の配慮をしている。ナレーションやスタジオのコメントに対するご意見を参考に、今度も子供たちの素晴らしさを届ける番組作りをしていきたいと思う。」