第556回日本テレビ放送番組審議会は、「3月8日の国際女性デーに関する報道局の取り組み」をテーマに行いました。日本テレビ報道局が在京のテレビ局や雑誌と連携して実施した「#自分のカラダだから」キャンペーン。その配信番組を中心に様々な番組をご覧いただきご意見を伺いました。
今回もリモート会議形式で行いました。(全員出席)

  • こうした番組を作るうえで挑戦があったと思うが、それを温かく見守った社内の雰囲気が凄く素晴らしいと思った。
  • 番組に関しては、男女からの視点があって中立的でバランスが良く、ニュートラルな点が見ていて見やすかったが、こういう番組を見ようというのは意識がある人であり、意識がない人は見ない。そこで分断が広がってしまう懸念が残るので、是非、地上波でも放送して見やすい番組を作ってもらいたい。
  • 社内の有志から広がって、テレビに限らずネットにも広がっていく力と勢いを感じた番組だった。ここからがスタートで、これからもどんどんこういう取り組みをしていただきたい。
  • いろんなテーマを扱っていたが、煮詰めていくと「自分の言いたいことを言えるようになっていこう」という事。女性の場合は、性にまつわる話をすると下品という感覚があって、封じられると同時に自主規制をしてきたが、何故、日本の女性は言いたいことを言えないようになってきたのか、どうしたら言うことが出来るようになるのかを、共に考えていきたいと思った。
  • とかく中立の立場になりがちな女性アナウンサーが、自分の言葉で喋っていたのが良いと思った。また、今まで普通に使っていた「更年期」という言葉よりも、もっといい言葉があるのではないかという見直しも大事だと思った。
  • 少し真面目過ぎる気がした。学級会のようにならずにある程度のユーモアも必要ではないだろうか。そこに少し気を付けた方が良いという気がした。
  • “国際女性デー”に合わせて、こういう企画をしたことが素晴らしいと思った。これまでタブー視されてきて、本来は教育現場でやるべきことをメディアで取りあげて、社会的な問題をメディアで解決していくことは素晴らしいと思った。
  • YouTubeで配信した番組にクオリティーの高さがあった。こういう番組が続いていくことが大事だと思うので、これからも頑張って欲しい。
  • 出演している女性たちがとても楽し気で、見ていて幸せな気分になった。ここ数年のジェンダーの描き方の変化は目覚ましいものがあり、この時代、ものづくりの現場にいられることが幸せで、世界は悪くなっているばかりではないのではないかと改めて感じた。
  • 自分の若いころにこういう番組があったら、ずいぶん違ったのではないかと思った。地上波でもこういうことが簡単に話せるようになったら、もう一歩、時代は進むのだろうなと思った。
  • チュートリアルの福田さんのような男性だけではなく、旧世代的な考え方をしている若い女性で発言力のある人を入れたら、アップデートされるのか、されないのか、とても興味があった。
  • NHKや在京局に連携を広げるのは、テレビならではの存在感、使命感、役割を発揮するうえでも、こういう試みは凄く良いと思った。
  • 配信とテレビの違いは編集であり、ちゃんと編集をして時間内にきっちりと納めて出すことはプロの仕事。テレビの頑張るべき、アピールすべきところはここだと思った。
  • 性というものが特別なものではないという意識に、段々なって欲しいと思うので、性も他人事ではなく、自分のことだというキャンペーンを張って欲しい。
    「この国は男の人も女の人も大切にされていないんじゃないか」という言葉が刺さったので、それがこれからのテーマ。その手助けをテレビにして欲しい。
  • 学校で教えてくれないところを、こうやって若い人に発信していくことは大切なので、是非これからも続けてもらいたい。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

「このキャンペーンのきっかけは「ジェンダーの社会的問題をメディアで発信していきたい」という有志の思いで、今では70人以上が集まって日々活動をしている。ご意見にもあったように、ここからがスタートであり、どうすれば視聴者に届けることが出来るのかを考えて、今後も続けていきたい。」