第564回日本テレビ放送番組審議会は、12月30日に放送された「クイズ!国民一斉調査3時間スペシャル」の合評を行いました。この番組は全国の10代から80代にアンケートを行い、独自のクイズを出題した新しいタイプのクイズバラエティーです。(リポート2名)

  • 3時間の番組だったが、MCの川島さんと佐々木さんがとても安定していて、あっという間に時間が過ぎた。年末の放送で、季節感を出していたのも良いと思ったが、今後は日本に滞在している外国人が日本の文化に対してどう感じるかなど、別の視点も織り交ぜたクイズにすると、なるほどと思う点が出て来るのではないかと思った。
  • 普通のクイズのように知識量を問われるわけではなく、家族で楽しめる番組だが、調査に答えている人の年齢構成と割合がどうなっているかが気になった。若者だけに聞いたり、高齢者にだけ聞く問題もあって良かったのではないかと思った。
  • 解答チームのリーダーが1チームを除いて中年男性ばかりで、“お父さん感”が凄かったので、リーダーが若者だったり、女性だったり、高齢者などバラエティーに富むと、もっと今風の感じが出たのではないか。
  • 芸人が多いと、そこまでしなくてもいいという反応が多いが、今回は意外と芸人の方が無駄にはしゃがず、禁欲的なところが良かった。芸人がはしゃぐと、見ている方が引くことが多いので、皆が良い感じだったと思う。
  • 初めての放送ではないのなら、もう少しこなれても良いかと思った。また、これだけの人数にインタビューしているのなら、世代別にすることにより、結果から何が読めるというような、評論家や専門家の意見があると、アンケートものの醍醐味が見られてよかったのではないかと思った。
  • 全世代、老若男女を意識しているので、皆が入れるテーマを扱い、家族と食事中に、喋りながら見るように作られていると思った。途中でチームが変わるのが唐突で理解するまで時間がかかったので、最初か真ん中で説明が欲しい。メリハリをつける意味でも、その方が親切だという気がした。
  • ところどころ面白いところもあったが、3時間は非常に長くて辛かった。しかし、12月30日という年末の忙しい時に親子で会話しながら見る番組としては、良いのではないかとちょっと思った。
  • 出演者が番組宣伝や自分の宣伝をするために出ている傾向があるが、あまりにも多くなりすぎると、見ている人が「またか」という感じになってしまうと思った。
  • アンケートの母数が気になった。統計学では母数は1000以上無いとダメなので、各年代と男女比が均等になるようなデータの捉え方をして、番組に出してもらえると良いと思った。
  • 年末にふさわしい豪華な顔ぶれで楽しかった。クイズの出題方法も視聴者が一緒に楽しめる工夫がされていて、考えたり、意見を言い合ったりする時間が十分あった。ただ、画面の文字が多すぎる印象を受けたので、ずっと出している文字は、もう少し減らせないだろうか?
  • どうしても知りたいわけではないが、つい結果を確認したくなるという心理をうまく利用したクイズになっていて、「だから、何なんだ?」と思った方が負けのような楽しい空気になっていたのが、素晴らしいと思った。
  • すべての問いに「分からない」ということが無く、はずれても恥ずかしくなく、平等に楽しめるようになっていて、ウケ狙いの回答は要らないという気分になる面白い番組だと思った。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

「調査母数は2996人を対象にしてデータを収集し、統計学の先生に監修してもらっている。今後はいただいたご意見を参考にして、よりよい番組作りに活かしていきたい。」