第565回日本テレビ放送番組審議会は、2月21日に放送された「カズレーザーと学ぶ。」の合評を行いました。ちょっと難しい新しい知識をカズレーザーと一緒に最先端の科学者から学ぶというコンセプトで、去年の10月からスタート。カズレーザーの魅力を生かしたトークエンターテインメントショーを目指しています。(リポート2名)

  • 「記憶」をテーマに、人間の存在意義や生命について考えさせられる内容で、身近なところから飛んだところへという構成が面白いと思った。
  • 聴講生の中にカズレーザーと議論が出来るような資質を持っている人がいると、更に見たくなると思った。
  • 脳のことは興味深いので、もっと突込んで欲しい。3テーマは多いので、1時間なら2テーマで良いと思う。記憶を食べる細胞や、不老不死をもっと知りたい。
  • バラエティーという形を作ってしまったために、バラエティーにせざるを得なくなり、緩くなったのが凄く残念だった。
  • 知らないことを丁寧に教えてくれるので、“人類の知識欲に”というキャッチコピーにぴったりの番組だと思った。もう少し早く、子供たちが見られる時間に放送して欲しい。
  • 非常に刺激になったが、画面いっぱいの情報量と文字情報で、目が疲れ、頭も疲れ、耳も疲れた。凄く難しいことを易しくしようとしていたが、易しくなりきれていなかったのは、情報量が多すぎたからかと思った。
  • 半分くらいしか理解が出来なかった。中身が濃いという言い方もあるが、詰め込み過ぎと、駆け足のせいではないか。番組のフォーマットもテーマによって考えた方が良いのではないかという気がした。
  • 一生懸命集中してテレビを見たのは久しぶりで楽しかった。自分が主体的に考えたことを意見として持つことが日本人に欠落しているので、もっと考えよう、意見を言おうという雰囲気を作れたら、凄い番組になるのではないかと思った。
  • 何の知識もなく見たが、とても難しい凄い番組だと思った。身近な話題を、タレントさんと上手くつなぎ合わせてストーリーを作っていくと分かりやすくなるのではないかと思った。
  • カズレーザーが問いかけたり、かみ砕いて説明してくれたりして理解が深まったし、スタジオのメンバーも一緒に確認していける点が良いペースだった。学者同士の質問や反論のやり取りがとても面白く、今後は先生間のやり取りや絡みも、もっと増やして欲しいと感じた。
  • カズレーザーが公平で、上から目線にならず、誰も置いて行かない。感じたことを的確に言語化してくれるというキャラクターで、番組作りのバランスの素晴らしさを感じた。
  • お笑いの人が面白いことを言うために考えている顔を見ると、引いてしまうことがあるが、今回は大丈夫な範囲だった。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

「今回は特に難しいテーマになってしまったが、時には「家」や「お金」という身近なテーマも取り扱っている。毎回番組を初めて見る視聴者がいることを意識し、今後は我がこととして感じてもらうための工夫を凝らして番組作りに生かしていきたいと思う。」

最後に日本テレビから、2021年「スッキリ」の放送により、名誉を侵害されたとするペットサロンのBPOへの申し立てについて、今年2月にBPO放送人権委員会から見解が発表されたことを報告しました。
見解では「人権侵害は認められず、放送上の問題があるとまでは言えない」との結論となりましたが、三宅委員長から「これまでの事例などを踏まえて、直接取材出来ない場合の規範のようなものを作ってはどうか」という提案があり、次回の審議会で報告することになりました。