第568回日本テレビ放送番組審議会は、5月15、17、19日に放送された『DayDay.』の合評を行いました。
2023年4月にレギュラー放送がスタートし、最新のニュースから身近な話題まで、スマホを片手にお喋り感覚で見られる情報エンタメトークショー。視聴者の9割が女性という時間帯で、女性たちが何を知りたがり、何を嫌うのかという「女性の目線」を大切に作っています(2名リポート)

  • MCの武田さんと解説の池上彰さんが共に元NHKということで、本領を発揮して生き生きしている印象を受けた。サミットと平和、被爆者と広島に関して時間を取って取材しているのが良く、今後も社会的な問題を深く伝えて欲しいと思った。
  • 全体的に不快感は無いが、引っかかる部分も無いという印象。真面目でクリーンな姿勢は今の時代に凄く合っていると思った。
  • 3人のMCやゲストとの関係性で、もう少し突っ込むようなところが出て来ると良いと思った。ゲストの話ももっと聞きたい。
  • 食に関するリポートでプラスチックの容器を扱っていたが、今はSDGsの観点から、もっと気にしたほうが良いと思った。
  • 国際会議においては偉い人のゴシップやサブのネタがクローズアップされがちだが、本来は成果文書が大事。今回のG7サミットでは成果文書が最終日の前に出されているので、19日の放送で何か出せばよかったのではないかと思う。
  • メインの視聴者である女性たちにとって、社会的な価値や政策との繋がりなどを、上手く番組内で分かりやすく楽しく伝えられたらいいのではないかと思った。
  • SHELLYさんが国会で参考人として呼ばれた際、少し笑いを取っている場面は必要ないと思った。未成年に対する性暴行の法改正は重要なテーマなので、もう少ししっかり解説しても良かったのではないか。
  • 猿之助さんのニュースも、ジャニーズのニュースも、どこまで突っ込むのかは、悩ましいと思うが、ジュリー社長の「知らなかった」という発言に対する疑問を、スタジオで少し紹介しても良いのではないかと思った。
  • 差別化が難しく、難しい時間帯の難しい番組だと理解しているが、コメンテーターのプロフィールは、家庭環境ではなく、一人の人間としての個性が提示される書き方があるのではないかと思った。
  • この番組の一番の目玉は、MCの武田さん。突発的な事件や事故、出来事が起きたときに本領を発揮する意味があると思うが、他の出演者はまだ生かし切れていない。その部分をどうするかが、今後の課題だという感じがした。
  • 武田さんの仕切りは落ち着いていて良かったが、山里さんのコメントは少し分かりにくかった。早口でテンポよくという感じだけだと、ちょっと足りないところがあるのではないかと思った。
  • “おりづるタワー”からの中継は臨場感があり、スタジオとの掛け合いもあり、G7サミットが広島で開催される意義も良く伝わってきたが、途中で放送が終わってしまったので、引き続き番組で放送する案内コメントがあれば良いと思った。
  • 山里さんの“うまくいかない空回り感”がとても面白いが、その面白さが求められているものなのかは分からない。身近な話題で成り立っている番組で、辛い現実やリアルを見たくないというニーズには応えていると思う。せめてテレビくらいは、せめて朝くらいは…という空気の中で、新鮮な番組を作り続けるのは大変だと思う。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

「幕の内弁当のように何でもやれる中で、引っかかりをどう作るかが課題。視聴者の興味を捉え、2人のMCが情報をどう切っていくかを試している途中なので、今後も長い目で応援してもらいたい。」