第569回日本テレビ放送番組審議会は、6月1日付の新組織の説明をした後、6月16日に放送された『沸騰ワード10』の合評を行いました。
この番組は「知らないところで勝手に盛り上がっている沸騰ワード」をテーマに、何かに取り憑かれた人々に密着するバラエティーで、今回はコストコの夏の人気商品のプレゼン対決と、一軒家に取り憑かれた俳優・貫地谷しほりさんの最新ハウス視察を取り上げました。(2名リポート)

  • これから夏を迎えるにあたって便利な商品があると楽しく見た。いつもの矢田亜希子さんではなく、別の人が出ていたのが新鮮で、屋外での料理対決のコーナーは、家でも出来る身近なアイデアが散りばめられていて親近感があった。
  • 12歳の娘と一緒に見たが、テロップがちょっと多い気がしたのと、スタジオゲストがコメントする機会が殆ど無いので、そんなに人が要らないのではないかと思った。また、番組宣伝のような形で終わったのが気になった。
  • 俳優の貫地谷さんが庶民的で一般の人と目線が同じなので共感できたが、コストコのところでは、1つの企業名がここまで出て来ると、営業的な何かがあるのかと思った。
  • コストコのところは、いつもより思い入れが感じられず、“ものすごく豪華な通販番組”を見ている気になった。また、貫地谷さんが見たかったのはあの豪邸ではなかったではないかと気になった。
  • 番組名と内容がようやく合致したが、番組名はどこまで重要なのかと思った。朝の番組でもやっている内容にドキュメンタリー要素が入るところが、独自性のある切り口だと思ったが、もう少しテンポよく色々な事を知りたい。
  • VTRが面白く、出て来る人も面白いというこの番組の良さを大事にしてもらいたい。ただ、伝説の家政婦 志麻さんのようにプロ中のプロが出て来る回に比べると、今回は主流というより傍流を出したのかという感じがした。
  • コストコの商品がテンポよく出て来るところと、簡単アレンジレシピは親しみを持って見られたし、貫地谷さんの一軒家も非常に参考になった。
  • どちらのテーマも「好き」なことは伝わったが、「取り憑かれている」とまでは言えない気がした。貫地谷さんがどういう住宅を建てたいと思っているのかを、もっと知りたかったし、本当に好みの家を訪ねることによって、彼女の個性が伝わったのではないかと思う。
  • “沸騰しているキーワード”の存在が番組内で薄れているので、何らかの“引っ掛かりのあるキーワード”があると、番組タイトルとの関連性がより強まると思う。
  • 初めて見たが、エネルギッシュでアップテンポなバラエティーを上手く演出していると感じた。ただ、テロップやワイプなどのボリュームを少し下げて欲しい。
    画面がごちゃごちゃしているのでスマホで見づらいと思うし、セリフを全てテロップに直す「今風の演出」は、少し疲れる面もあると思う。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

「テロップが多いという指摘については、番組がターゲットにしている主婦層に子供と一緒に見てもらいたいという狙いがあり、家事など、どんな作業をしながら見ていても内容が分かるように多めに入れているが、今後は取捨選択をして、必要なテロップだけを残していく作業もしていきたい。
また、番組で営業から依頼を受けた案件を取り扱うことはなく、あくまでもロケの現場でタレントが引っかかる商品を中心に取り上げている。今後はいただいたご意見を参考にしていきたい。」