第589回日本テレビ放送番組審議会は、『一茂×かまいたち ゲンバ2時間スペシャル』について合評を行いました。長嶋一茂さんとかまいたちの二人が気になるゲンバに行き、忖度なしの本音を言い合う「新感覚リポートバラエティー」。今回は「安くて質がいいモノのゲンバ」と「投資のゲンバ」を取り上げました。
(1名リポート)
- Yahoo!リアルタイム検索で反応を見てみたら、SNS上の盛り上がりがあまりなかった気がしたので、何か話題になりやすいような仕掛けを作ってもいいと感じた。
- 誰をターゲットにしているのか?と思った。幅広い情報を扱っていて、いろんな人を巻き込むことも出来ているかもしれないが、逆に軸がブレて離脱する人もいそうなので、もう少し工夫があるといいと思った。
- 投資については非常に興味深く見たが、リスクの側面を明確に伝えようとする工夫は見えたものの、バラエティーで扱うのはハードルが高いのではないかと思った。
- ブランドショップや金の話を、あえてバラエティーで取り上げることで世の中の人が知るきっかけになったと思うので、教育的な観点からも価値があるのではないかという気がした。
- 出演者が呼び捨てにしたり、「お前」という言葉を使ったりするのはどうしたらいいのかと気になった。金の投資のデータに関しては、何を調査したのか?どういう対象なのか?をホームページでもいいので根拠を示して欲しい。
- 一茂さんのマネージャーやスタッフが出てきてイジられたときに、凄くヘイトがたまりやすい構造だと思った。また、食べるものに苦労している人が大半の昨今、モノが買えない人たちが見たら、どういう気持ちになるのか気になった。
- 情報満載で面白く、エンターテインメントとして十分に成り立っていると思った。ビンテージ商品が投資対象になっているという情報も面白く見た。普通の人がとても手が届かない世界もあえて面白く見せるという点で、情報番組としては有りだと思った。
- ゲンバそのものよりも、かまいたちのお二人と一茂さんの掛け合いを引き出すための番組という印象を持った。ボーイズクラブ的なノリを楽しんでいるように見えたが、先輩気質みたいなものを持っている人は、自分を笑う術に長けていると思った。
- 食べ物とか買い物とか、そういうこと以外に、何か少し社会的な問題に通じるような噛み応えのある番組になると、この三人はどういう風になるのかと思った。
- 夜のお任せが3万3000円もするお店のお昼は、普通の人がついていけない部分もあるのではないか?お寿司のところで1貫1000円の握りが出ていたが、令和の米騒動で1000円で古古米が買えるとか銘柄米が買えるという単位になっているので、タイミングが悪かったなと思った。
- 府中市場のロケは物価高で困っている多くの視聴者から共感を呼ぶと思う。視聴者の目線に合わせて伝えるという点においては、活字よりテレビに強みがあるように感じた。
- 長嶋一茂さんがマネージャーを呼ぶときの態度がパワハラに映るのではないかと気になった。次世代の視聴者獲得という点では、考え直した方がいいと思う。
- 金に関するコーナーでは、業界人の方々に「今、買っておけば確実に値上がりする」と視聴者が誤認しかねない言動があり、金融商品の勧誘と受け止められかねず、危うさを感じた。
皆様のご意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。
投資に関してどのように扱うかは、非常に大事なことのため、これからは丁寧に配慮しながら紹介していきたいと思います。
今回いただいたご意見は出演者やスタッフと共有して、今後の番組作りの参考にしたいと思っています。