第592回日本テレビ放送番組審議会は、特定の番組を決めずに最近放送された番組について自由にコメントしてもらう形でご意見を伺いました。
(1名リポート)

  • 9月27日の『Going! Sports&news』を見たが、野球好きな人が多くキャスティングされているので、もう少し幅広く他のスポーツも熱く取り上げてもらえると良いと思った。また、急にニュース番組に切り替わってしまうので、視聴者は別の番組が入ってきたように感じる。そのあたりはどうなのかと思った。
  • 番組と広告の識別に関連して、特定企業の商品情報を取り上げた番組について視聴したが、本来は特定の1社だけではなく、同じカテゴリーの複数の企業を取り上げたほうが公共性は担保されると思う。また、商品や企業の背景にある役立つ知識や教養まで掘り下げると、単に広告っぽい、チラシっぽい感じにならないのではないか。
  • ネットの活用戦略が番組ごとにやり方がバラバラなので、それをコントロールした上でどんな発信をするかが大切。奈良のシカの話題に関して『news every.』の報道を見たが、少数のインタビューと一日程度の観察で報じていたのが、納得いかなかった。明らかな誤りと報じるならばともかく、そうでないなら報じないほうがよくて、今回は非常に隙のある作りになってしまったと思う。
  • 『news every.』や「それって本当?」のコーナーは、メディアだからこそ出来る希望を感じたが、インタビューに答えた方が誹謗中傷を受けているのは心苦しく、意見を言ったり、言葉にすることに対しての否定や怖さが際立っていると思う。様々な人がノーと言えない状態になり、どんどん皆が口を閉ざし、差別が許される社会になっていくのではないか。こういう件に関して、誠実な形で検証してもらいたい。
  • ニュースなど、日本テレビの報道番組を色々と見たが、会見などの生のデータを出していると思った。その時間にリアルで見られない人が、信頼できる報道機関が出している生のデータを見ることは良いと思うので、ぜひ続けていただきたい。
  • 総裁選で、政治の専門性のないコメンテイターに感想を聞くよりも、街の声を出す方が良いと思った。期待するのは信頼できる生のデータと分析。それを突き詰めていくと、記者がやっている定性的な情報と相乗効果になるのではないかと期待する。
  • 総裁選の開票番組に関して、中継映像が付いて行っていない。補足的なデータを入れたため、ライブ感を削いでいたと思うし、ライブで頑張るときと解説で頑張るときのメリハリを考えたほうが良い。また、一般の人が今の自民党の闘いをどう見ているかなど、起きている事象の「枠の外」を見せる工夫をして欲しかった。
  • 一連の総裁選に関する放送を見た。『news zero』では『news every.』で行った討論会を要約していたが、掘り下げ方が不十分で、短くしたため余計に分かりにくくなったと思う。独自のコメントなり、図表を駆使して、もう少し分かりやすくする必要があったのではないか。『news every.』は結構時間を取っているからゆったりわかるが、『news zero』になると時間が制約されるので、工夫が必要だと感じた。
  • 番組選びに悩んだが『月曜から夜ふかし』を選んだ。話を聞いているのは社会の隅っこにいる人がメイン。司会のマツコさんも端っこの自覚を持つ人だからこそ生かされるし、マツコさんをいじることが出来る村上さんも貴重な存在。面白くしたいがあまり、意図的な編集がされたこともあったが、面白くしたいという心は時に罠に陥りがちなので、今後はそんな罠を慎重に避けつつ、誰もが逃避できる番組を作って欲しい。

皆様のご意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

皆様からのご意見を真摯に受け止めて、今後の番組作りに活かしていきたいと思います