■森鴎外 『新たな自分に出会った家』

(2004/6/9放送)
|
ドイツの首都、ベルリン。
美しい街並のなかにある建物の2階に、
森鴎外が、留学時代を過ごした部屋があります。
|
軍医であった彼が、ドイツ医学を学ぶ為に、
この地へとやってきたのは、25歳の春でした。
|
格式のある家に産まれ、
古い因習や規律に縛られてきた鴎外は、
この地で通う大学で、初めての光景を目の当りにします。
教授と若い研究員たちが、
医学の進歩を志し、対等に議論を交わす姿。
人とはこんなにも熱く、自由であるものなのだ・・・。
|
友人たちとカフェで夢を語り、
芝居小屋に繰り出しては、感動をおぼえる日々。
彼の心には、今を生きる喜びが満ち溢れていきました。
|
「この自由なる風に当りたればにや、
きのうまでの我ならぬ我を攻むるに似たり」(「舞姫」より)
|
日本に帰ったのち、
作家としての道を歩み始めた森鴎外。
彼がこの窓から見つめていたのは、
夢に向かう「新しい自分」だったのかもしれません。
|
■森鴎外 『新たな自分に出会った家』

(2004/6/9放送)
|
 |
今回の放送のBGM♪
「Ach,englische Schaferin」 STEPHAN GENZ
|
次回(6月16日)の『心に残る家』は ショパン『「雨だれ」を作曲したカルトゥハ修道院』をお送りします。 お楽しみに。 |
|